「もう一人の僕」に憧れたことはありませんか?
某カードゲームアニメでお馴染みのあれですね。
主人公はあるアイテムに宿った魂が同居することで「もう一人の僕」をその身に宿すことになります。
「もう一人の僕」は主人公をあらゆる場面で助けてくれます。
ピンチに冷静なアドバイスをくれたり、相手を分析し、出し抜いたり。
もしあなたに「もう一人の僕」がいたらどうでしょうか?
人生の中での悩み不安に冷静なアドバイスをくれる「もう一人の僕」がいたらとても頼もしいですよね。
某アニメのような方法で「もう一人の僕」を宿すことは私たちにはできません。
しかし、「もう一人の僕」を作り出すことはできます。
それがメタ認知です。
メタ認知とは
「メタ認知」とは、認知心理学の用語で、自分の考えについて考えること、認知に対する認知のことです。メタ認知の“メタ”とは「高次の」という意味で、自分自身の認知活動(知覚、記憶、学習、言語、思考など)を、より高い視点から、あたかも第三者のように客観視して、これらを理解したり、振り返ったり、ときにはコントロールすることを意味します。近年は、マネジメントや人材開発の領域でも、「メタ認知」の概念が注目されています。
どうですか?なかなか難しいですね、私なりに簡単に説明します。

引用:https://matome.naver.jp/odai/2138927616458583301
これは本田選手がミラン入団会見での発言です。
「心の中のリトル・ホンダに聞きました。そうしたら『ミランでプレーしたい』と答えた。それが決断した理由です」
リトル・ホンダとは何者なのでしょうか?
これこそが、彼の「もう一人の僕」です。
彼は自分のキャリアを大きく左右するであろう決断を自分の心の声を聴いて行いました。
その時、自分の心の声を発してくれたのはリトル・ホンダ、彼にとっての「もう一人の僕」なのです。
そしてこのリトル・ホンダを彼が宿しているのは、彼がメタ認知に長けている人間だからできることです。
要するにメタ認知とは
自分の状態を的確に把握し冷静な判断を下してくれる「もう一人の僕」を自分に宿すこと
ではメタ認知をもしできるようになるとどうなるのかメリットを3点にまとめてみました。
- 自己成長の実感
- 冷静さ
- 分析力
次の項目より解説をしたいと思います。
自己成長の実感
メタ認知ができるようになると、自分の状態が的確に分かるようになります。
それは自身の成長にも気付きやすくなるということです。
人はよく「〇〇さん変わったね。」とか「ちょっとみない間に大きくなったなあ。」と言われると驚きます。
「あれ?自分そんな変わったかな・・・。」
自分自身の成長って本当に気づかないものなんです。人に言われて気づくことが大半。
自信がない人って、これが原因なんです。
人から言われることがたまたま少ないからまるで自分はダメな人間のように思い込んでしまう。
人は自分の成長を実感した時自信が芽生えます。
その自信は行動のための原動力となり更なる成長を呼びます。
あなたは自分が思っているよりきっと毎日成長しています。
「もう一人の僕」に聞いてみてください。
冷静さ
メタ認知のメタとは「高次の」という意味があります。
高次の認知・・・高い次元からあなたを見下ろす。そんなニュアンスにも取れますね。
よく、人の一生は地球の歴史に比べたらちっぽけな〜みたいな言い回しがありますがまさにそんな感じです。
あなたは最近焦って失敗したり、不安で眠れなかったり、怒りを抑えきれなかったりしたことはありませんか?
「もう一人の僕」はそれにブレーキをかけてくれます。
「おいおい、焦るんじゃないぜ。周りをよくみて見ろよ。」と
あなたは感情に振り回されるピエロのような存在です。それを「もう一人の僕」は客席から見ている。そんな情景をフッと頭に浮かべてみる。そして聞いてみるんです。「今どうしたらベストか。」と
感情に振り回されない落ち着いた心なら判断を的確にできる。
メタ認知ができると、
自分の中にいつも自分を冷静に見つめてくれる「もう一人の僕」が生まれ、冷静さを保てるようになります。
分析力
分析って頭のいい人だけができる特殊能力のように思っていませんか?
それは思い込みです。
日常の中で、分析をしている機会はたくさんあります。
例えば、自分は夕飯を食べる前にお風呂に入ると眠くなってご飯を食べずに寝てしまうから先に夕飯は食べるようにしている。なんて決め事もあなた自身を冷静に分析した上での判断です。
こうした力は、メタ認知ができると一層効果を発揮します。
自分が嫌だな〜と思ったら「もう一人の僕」に聞いてみる。
そうしたら嫌だな〜と思っていたものは実はこれだったとわかる時がある。(分析力)
原因がわかったら対処がわかる。悩みの一番きついのは原因がわからない時です。
メタ認知は自分の気づいていない原因を教えてくれます。
なぜなら「もう一人の僕」は常に冷静に自分を見てくれているからです。
いつでも冷静な考えに帰ってこれる。そして原因は何か落ち着いて考えることができる。
これはもうすでに立派な分析ですよね。
終わりに
メタ認知はよく教育分野で注目されます。
メタ認知ができると、毎日与えられているように感じてしまう学習も冷静に分析して俯瞰でものを考えられるようになる。
よって学習効果が高まると言われています。
なんだかいいことづくめで今すぐやるべき!と思いがちなのですが、一つ注意したいのは
「痛い奴にならないでください(笑)」ということです。
みんなが楽しく盛り上がっている中で、冷静に「この遊びになんの生産性があるのかな?」なんて一言をぶち込んで空気を台無しにすることがないようにお願いします。
「もう一人の僕」とは、うまく付き合っていってください。
